防災コラムVOL.3(持ち歩く‥防災)

今回は、いつも持ち歩く鞄の中に入れておくと役立つ物を書き出してみます。

・水分(水筒やペットボトル)
通常は自販機やお店があるのでいつでも手に入れることができますが、電車の中に閉じ込められたとか、身動きが出来なくなった時のためにも水分補給が出来るものを絶えず持っておくと安心です。脱水状態になることを防ぎます。

・ビニール袋
45Lサイズは雨具代わりになったり防寒着代わりになります。スーパーの袋などの顔がすっぽり入るサイズなら火災の煙の中でかぶれば短時間ですが空気を確保しながら移動ができます。小さ目のものなら尿などの排泄や嘔吐物を入れることができます。きれいに畳んであれば軽いしコンパクトなのでかさばりません。

・雨具
折り畳み傘は、雨だけでなく日よけにもなります。百円ショップに売られている薄い使い捨てのレインコートは、かさばらずちょっとした防寒着代わりになります。

・携帯電話と充電器
充電器は、ソーラータイプや電池タイプなどいろいろありますが、一回分がフル充電できるくらいのものがあればよいでしょう。携帯電話も普段からマメな充電をしておきましょう。

・小銭かテレホンカード
10円玉と100円玉を絶えず財布の中にあるようにしておくと安心です。非常時の公衆電話は無料になりますが、アナログ式の公衆電話は最初に小銭かテレホンカードを入れないと電話ができません。(後から硬貨やテレホンカードは返ってくる)携帯電話の通信規制がかかっても公衆電話は通信規制の対象外なので繋がりやすいです。

・カロリー補給になるもの。
飴やお菓子など、何かしらの食べ物。キャラメル1個でも有れば、たとえ帰宅困難者になっても歩く原動力になります。

・マスク
1枚だけでもいいので、なるべく高性能なものを用意してください。

・ホイッスル
手元にないと意味がないので、家の鍵などと一緒にキーホルダータイプの物を付けておくと安心です。

・ミニライト
キーホルダータイプのコンパクトなものがオススメ。自宅の備蓄グッズでは大きなライトが重宝しますが、普段に使う鞄の中に入れておくライトは、2年前の神功三・四丁目合同自主防災訓練の参加賞のような小さいサイズがかさばらなくてオススメです(今はさらにコンパクトなものが売られています)。

・絆創膏
歩きすぎて出来た靴擦れや、小さな出血の為に入れておきましょう。

・連絡先などのメモ
家族が集まる場所・名前・連絡先などの情報です。普段はすんなりと思い出せる事でも、非常時はパニックになり思い出しにくくなります。携帯電話に入力してあるものではなく、紙に書き出したものを入れておきましょう。

・その他
財布・ハンカチ・ティッシュは当たり前ですが、常備薬が必要な人は薬、女性は生理用品、コンタクトの人はメガネや目薬、冬場はカイロなど、工夫してコンパクトに鞄の中に入れておくと安心です。

あれもこれも必要だと思えるのですが、普段の鞄の中は本当に最低限なものだけを入れておきましょう。
帰宅してからで間に合うものは、非常持出袋や自宅での備蓄品に入れましょう。

例えば子どものランドセルの中には、薄くたたんだビニール袋や絆創膏、子ども用マスクと一緒に次の項目をメモした紙を入れておきましょう。

・待ち合わせ場所
例えば「神功小学校のブランコの前に午後2時」と場所だけではなく時間まで決めておけば、親が大阪へ出勤し帰宅困難で奈良に戻ってこれず、電話も通じず自宅が倒壊していたとしても、子どもは行き違いを恐れて何日間もブランコの前で待つ必要はありません。毎日午後2時にブランコの前に行って、20分位待ってその時間に会えなかったらその他の時間は避難所内を移動し、ご飯を食べたり、大きい子だとお手伝いもして過ごせ、子どもの待つという負担と不安を減らすことができます。

・家族全員の名前を書いたメモ
・家族全員の電話番号などの連絡先メモ
・家族の写真
写真は入れておくと心の安定に繋がったり、たとえ行方不明でも探しやすくなります。

災害は自宅にいる時とは限りません。通勤などで電車を使う場合と、近所への買い物では、鞄の中身が少し異なるかもしれませんが、コンパクトにまとめておくといざという時に重宝します。
また、赤ちゃんなどのお世話が必要な場合は、鞄を両手が空くタイプのリュックにしたり、抱っこ紐を忘れないようにしましょう。

今回は「持ち歩く防災」というコンセプトで普段から携帯しておきたい防災グッズなどを記載しましたが、それぞれのご家庭で話し合う機会を作っていただき、有事の際の避難経路や家族の集合場所などを決めておくことが大切だと思います。