防災コラムVOL.5(コミュニケーションの備え)

今回はコミュニケーションの備えについてふれてみます。

災害時は誰でもパニックになります。もちろん一番大切な命を守ろうとする行動や危険を回避する機能は、人間として本能的に備わっていますが、コミュニケーションを大切にすることでパニックの時間を短くすることができます。
特に身近な地域でのコミュニケーションには二次的な災害を防いだり減らす効果があります。
ですから、ちょっとずつ日頃の地域活動に参加をしてみて、顔見知りになってみましょう。
また、実際に地域には次のような人もたくさんいます。

・体力の衰えた高齢の人
・妊婦の人
・乳幼児や子ども
・手足に障害がある人
・視覚に障害がある人
・知的に障害がある人
・精神に障害がある人
・怪我や病気中の人
・外国籍の人

一般的にこれらの人は災害時要配慮者(災害弱者)といわれていますが、もしも自宅外への避難が必要になった時、これらの人を放っておいたまま、元気な人だけ避難すればよいのでしょうか。
もちろん「自分の命は自分で守る」ことが基本です。(これを『自助』といいます)
まずは自分の命がないと、助け合うことすらできません。ですが人は元気な時ばかりではありませんし、災害時には怪我をするなど、誰もが要配慮者になる可能性があります。

地域でコミュニケーションを取り合いながら、災害時にそれぞれが命を大切にする行動を取ることは大切です。(この、地域の人でお互いに協力して助け合うことを『共助』といいます)

例えば具体的には、目が悪い人から

「私は目が悪いので、避難所に向かう時に手伝って欲しいです。」

という要望を聞き取りできたら、

「それならどのように避難していったらよいか事前に話し合っておきましょう。」

とあらかじめ地域の中で言えるような仕組みを作ることが備えになります。
いつおこるか分からない災害ですが、遠くの親戚より近くの他人というように、いざという時に助け合える地域でありたいものです。