防災コラムVOL.4(車の防災)

ここ奈良でも普段から車を使う方も多いと思います。

車のトランクスペース等は工夫すれば意外とたくさんの物が入ります。あまり重い荷物は燃費にも影響するのですが、いざとなれば簡易避難所としても利用が出来る「動く個室」なので、普段から上手に防災対策をしておきましょう。

まず、運転中に強い揺れを感じたら、道路が波打つでしょうが慌てず、周囲をよく確認し急ブレーキや急ハンドルをせず、車をゆっくりと左側に寄せ路肩に停車します。
深呼吸等をしてから、ラジオや携帯電話などで情報収集をしましょう。

車から離れる時は鍵はつけたままにし、窓を閉めロックをせず、自分の連絡先を書いたメモを車の前後ダッシュボード等の分かりやすい場所に残します。
その際、忘れずに車検証は持ち出しておきましょう。

大きな揺れだった場合は、電車は動かなくなるので、踏切の遮断機が下がったままになります。
遮断機はしばらく開かないので、踏切の前後から大渋滞になっていきます。普段から、遠回りになっても踏切を通らずに済むルートを考えておきましょう。
また、大きな揺れの場合はたいてい停電します。
信号機も消える場合がありますので、交差点では周りをよく確認しましょう。

道路が壊れて陥没したり、最悪は道が無くなっている可能性もあります。もしかすると橋等も崩壊しているかもしれません。豪雨の際は浸水する場所もあるでしょう。

主要道路は緊急車両専用となり、封鎖される道路もあるでしょう。普段からここの道はリスクが高いかも?と想定する癖をつけるとよいでしょう。ガソリンは半分まで減ったら満タン給油しておくとよいでしょう。

車の中に置いておくとよいものを書き出します。
・布ガムテープ
・油性マジックペン
・軍手
・バスタオルやひざ掛け
・寝袋や着古したダウンジャケット
・ビニール袋
・新聞紙
・ティッシュ
・携帯電話等を車で充電できるグッズ
・ライト
・カイロ
・水
・レインコート
・小銭

布テープは重ね張りが出来るので、万一の時に車のパーツを付けることも出来るし、車から離れる時のメモ帳代わりにもなります。布テープの上に油性ペンで連絡先を書いて車に貼ることができます。

タイヤを触ることもあるので軍手も必需品です。
バスタオルやひざ掛けは、目隠しになったり、スタックした時に使うこともできます。
あれば寝袋、なければ着古したダウンジャケットを圧縮パックでコンパクトにしたものを入れておけば、寒さ対策になります。

ビニール袋と新聞紙があれば便などの処理ができます。折り畳み式の小さなトイレなら車の中に入れておけるし、赤ちゃんのテープ式タイプのおむつや、ペットシーツは意外と役に立ちます。ビニール袋の中に一枚入れておくと安心です。丸めた新聞紙とガムテープで骨折時の添え木にもなります。トイレ対策の為にもティッシュは多めに。車の中で携帯電話を充電できるグッズは普段から役に立ちます。

エンジンをつければ車のライトが使えますが、エンジンを止めている時でも使えるライトがあれば便利です。(普段に持ち歩く鞄に入れてあるミニライトでもよいです)頭に着けるヘッドライトは両手が空くので便利です。冬場の寒さは堪えるし、消費期限も意外と長いのでカイロは入れておきましょう。

水は飲み物にもなるし、いざとなれば冷却水にもなります。夏場はもちろんのこと車の中は冬場でも高温になるので、置き場所には注意しましょう。雨の時の作業で手が空くようにレインコートがあると便利です。

小銭(特に100円玉)はいざとなればビニール袋に入れて振り回して窓ガラスを割ったり、普段のコインパーキング用に常備しておくのもよいです(泥棒には気をつけましょう)。

今回は食料は書き出しませんでした。
車の中は高温になるので、高温にも耐えうる食料を普段から車の中に備蓄しておくよりは、車を利用する際に何かしらの食べ物を持ち込んでおく方が有効だと思うからです。ちょっとしたおやつ等は運転する際に鞄にしのばせておきましょう。