前回「避難所開設2」の続きです。
避難所を開設するためには、まず、校舎や体育館等の建物が使えるかどうかを見回って調べなくてはなりません。
なぜなら、余震で天井や壁が崩れたり、ガラス窓が落ちてくるような危険な場所を避難所として開放するわけにはいかないからです。
有事の際は市の人がすぐに到着できない可能性が高いので、地域の中で「建築士」や「震災建築物応急危険度判定士」など、建物のことに精通する資格を持っている方に施設の被害状況と安全確認を行ってもらいます。
ですから、地域の中に「建築士」や「震災建築物応急危険度判定士」などの資格を誰が持っているか、あらかじめ知っておける体制が必要です。災害が起こってから、それらの資格を持っている人を探すのは大変だからです。
このように、安全確認をした後、建物の使用が可能と診断されたら、避難所開設の準備にやっと取りかかれます。
ですが、一次避難所と指定されている神功小学校の建物がどこも危なくて使用できませんと判断されたら?
幸いなことに、すぐ両隣に、おなじく一次避難所として指定されている平城西中学校と平城西公民館があります。
なのでそちらがもし使えるなら、雨風がしのげる場所を確保できます。
安心安心と思いきや…
中学校も小学校と同じく、建てられてから、さんじゅううん何年過ぎています…(^_^;)
小学校が不可なら中学校も公民館も不可の可能性もありますし、収容人数もかなり限られます。
どの施設も使えない時、あるいは使えても収容しきれない場合などは、校庭や公園などの広場で対応することになります。
屋根のある場所が無いとなると、キャンプのようにテントを張ったり、車中泊をせざるを得ません。
昨年の熊本地震の際は、避難場所の周知が不十分であったり、避難場所が使えずに公園やホテルの駐車場などに集まった話を聞きました。
ちなみにここから一番近くに指定されている二次避難所は、奈良大学です。
一次避難地として指定されている場所は、右京にある平城第3号近隣公園が近いです。
広域避難地として指定されている場所は、鴻ノ池運動公園か平城宮跡…
ここまで行くとなるとちょっと遠い…
自宅で過ごせることが一番なので、家屋の耐震補強をしたりして、自分の家だけはなんとか無事にと対策をしていても…
例えば隣近所の建物が崩れてきたりだとか、火災が発生してもらい火をしてしまったりと、どうしても自宅を出ないといけない場合もありますから、あらゆる想定はしておきましょう。
次回に続く…